熊倉 光孝 / KUMAKURA, Mitsutaka


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名前: 熊倉 光孝 / クマクラ ミツタカ
所属: 〒910-8507 福井市文京3-9-1
  福井大学  
  工学系部門/物理工学講座/量子光学・レーザー分光研究室  
  大学院工学研究科/知識社会基礎工学専攻/電磁工学コース  
  工学部/応用物理学科  
  研究室紹介(企業向け学生向け(1)学生向け(2)
職位:  教授
電子メール:「mtstk_kumakura」の後ろに「@」、
      その後、「apphy.u-fukui.ac.jp」
専門:  量子エレクトロニクス、レーザー分光学、原子・分子物理学

略歴:
昭和62年 3月 京都大学理学部卒業
昭和63年 9月 京都大学大学院理学研究科修士課程(化学専攻)中退
昭和63年10月 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所(分子構造学第一部門)技官
平成12年 3月 博士(理学)・総合研究大学院大学
平成12年 4月 京都大学大学院理学研究科(物理学・宇宙物理学専攻)助手
平成17年10月 科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業さきがけ
~平成21年3月      研究領域「光の創成・操作と展開」研究者
平成18年 4月 福井大学大学院工学研究科(物理工学専攻)准教授
平成30年 4月 福井大学学術研究院工学系部門物理工学講座 教授

現在の主な研究テーマ:

[ I ] ナノ粒子へのレーザー冷却技術の応用

  原子に対するレーザー冷却技術を中性ナノ粒子に応用し、ナノ粒子特有の未解明な物性の探索や、
  未だ困難であるナノ粒子の運動制御、選別、構造化などの可能性を探る研究です。

  *新学術領域研究「光圧によるナノ物質操作と秩序の創生」平成28年~32年 分担者

 (1)液体He環境下の超伝導微粒子の生成と空間捕捉

    *富山大・森脇研究室大阪大・芦田研究室との共同研究

   液体ヘリウム中でレーザーによって微粒子を発生させ、超伝導性を持つ微粒子のみを
   磁気トラップにより選択的に捕捉し、そのトラップ中での運動から、超伝導に対する
   サイズ効果や表皮効果など、ナノ粒子特有の現象を実験的に探索することが目的です。



 (2)ナノ粒子(半導体量子ドット、ナノダイヤモンドなど)の光・電磁場を用いた運動操作,分離,構造化

   数nmサイズの半導体量子ドットの運動を光と電場で操作し光学特性の違いによって分離したり、
   100nmサイズの蛍光ナノダイヤモンド粒子を用いて共鳴を利用する新たな運動操作法を開拓しよう
   という試みです。
   多数のナノ粒子を光学特性の違いで選別したり、構造化することで、新しい機能をもった
   光学デバイスなどへの展開が期待されます。

  (2a)半導体量子ドットの常温液体中での運動操作

    これまで不可能だと考えられてきたシングルnmスケールのサイズを持つ半導体量子ドットを、
    光と電場で運動操作できることを見出しました(特許出願中)。
    この物理的なメカニズムを明らかにするとともに、量子ドットの選別・構造化への応用を
    目指して研究を進めています。
   
    [特許] 第7422393号
     ・半導体量子ドットの分離装置及び分離方法
      (出願番号:2020-039762)
    
    化学工業社刊行「化学工業」誌(2022年12月号)の「特集/最近の材料技術の開発と応用 II」
    に取り上げられ、解説記事が掲載されました: Chemical Industry 73(12), 742-747(2022)

   【参考資料】
    JST・福井大学 新技術説明会「常温環境下でも可能!光を用いた量子 ドットの分離・濃縮」(2021)


  



  (2b)緩衝気体中における蛍光ナノ粒子に対する共鳴光マニピュレーション

    直径100nm程度の持つ蛍光ナノダイヤモンドなどの発光ナノ粒子を、緩衝気体中に分散・
    孤立化し、光照射による運動変化を観測する実験です。
    粒子の持つ光学遷移を利用して、光の共鳴効果を利用した新しい運動操作法の開発を
    目指しています。


  (2c)液体ヘリウム中への孤立ナノ粒子の導入と光マニピュレーション

    *大阪大・芦田研究室崇城大・杉浦研究室との共同研究

    蛍光ナノダイヤモンドなどの微粒子を超流動ヘリウム中に分散・孤立化し、
    光マニピュレーションを試みる実験です。
    ヘリウムの超流動性による早い熱散逸や小さな熱運動などを利用して、
    常温とは大きく異なる光マニピュレーションの可能性が期待され、
    実際にその一端が明らかになりつつあります。


[ II ] 中性原子のレーザー冷却と希薄原子気体におけるBose-Einstein凝縮体の実験研究

  レーザー冷却法により極低温にまで冷却した原子気体を用いて、
  新奇な量子系の創出とその応用を目指しています。




 (1)希薄原子気体におけるBose-Einstein凝縮体を用いた原子波回路の構築

   原子波の伝搬を長時間、擾乱の少ない状態で観察できる新しいシステムを構築し、
   原子の位相変化を利用した新規計測法の開発を進めています。

   
   [特許] 第5561717号
    ・リング状BEC体とこれに生成するダーク・ソリトン、
    その生成方法およびこれらを用いた外場の測定方法
    (出願番号:2009-259334)


   [記事] 応用物理学会誌, 82(9), 773-776 (2013)




 (2)量子渦ダイナミクスの実験研究 (注: PDF file 15 MB)

   原子気体のBose-Einstein凝縮体は超流動性を示し、渦の循環が量子化されます。
   様々な構造を持つ “量子渦”を凝縮体に導入し、その量子ダイナミクスを直接
   観測することを試みています。

  



これまでの研究テーマ:

トピックス:


授業:

 〔担当中〕

  ・ 基礎物理実験: 物質・生命化学科,建築・都市環境工学科1年生・前期・2022~
  ・ 物理学A(力学): 応用物理学科1年生・前期・2016~
  ・ 応用数学C(ベクトル解析): 応用物理学科1年生・後期・2016~
  ・ 電気電子回路: 応用物理学科3年生・前期・2024~
  ・ 量子光学Ⅰ: 大学院博士前期課程・知識社会基礎工学専攻1年・前期・2020~
  ・ 物性物理概論: 大学院博士前期課程・知識社会基礎工学専攻1年・前期・2020~


 〔担当終了〕

  ・ 基礎物理実験(物質・生命化学科,建築・都市環境工学科1年生・前期・2016~2019)
  ・ 基礎科学実験(物理)(材料開発工学科2年生・前期・2008~2016)
  ・ 基礎物理実験(応用物理学科1年生・後期・2020~2021)
  ・ 物理基礎実験(物理工学科1年生・前期・2006~2007)
  ・ 大学教育入門セミナー(物理工学科1年生・前期・2006, 2008, 2011, 2013, 2015, 2018)
  ・ 物性の科学(共通教育A群・後期・2007~2019)
  ・ 力学Ⅰ(物理工学科1年生・前期・2006~2015)
  ・ ベクトル解析(物理工学科1年生・後期・2006~2015)
  ・ 物理工学実験Ⅱ(物理工学科3年生・前期・2007~2016)
  ・ 物理学Ⅳ(量子力学・特殊相対性理論)(情報・メディア工学科2年生・後期・2006)
  ・ 物理学Ⅱ(電磁気学)(機械工学科1年生・後期半分・2012)
  ・ 外書講読(物理工学科3年生・後期・2007, 2010, 2012(後半), 2013)
  ・ 量子光学Ⅰ(大学院博士前期課程・物理工学専攻1年・前期・2014~2019)
  ・ 量子光学Ⅱ(大学院博士前期課程・物理工学専攻1年・後期・2006~2015,2018)
  ・ Project based learning(大学院博士前期課程)
     (2007) 中性原子磁気トラップの制作
     (2008) 外部共振器型半導体レーザー装置の制作
     (2009) 遅延自己ヘテロダイン法による光スペクトラムアナライザの製作
     (2011) Rb原子の誘導ラマン分光
     (2012) Rb原子気体のコヒーレント過渡分光
     (2016) 基礎レーザー分光実験実習―飽和吸収分光


著作:
  • 石原一、芦田昌明編著 “光圧ー物質制御のための新しい光利用ー”(朝倉書店 2021年6月)4章「原子冷却」

  • 福井大学工学部・教育学部「物理基礎実験」テキスト編集委員会編 “物理基礎実験”(福井大学生活協同組合)










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Mitsutaka KUMAKURA
University of Fukui
Last Update: 29 Mar. 2024