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最終更新日: 2009/11/16
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◯ 講義内容
1学年前期の力学Iに引き続き、物理学の基本であり科学的方法のひとつの
規範であるニュートン力学を学ぶ。内容は、二個以上の粒子からなる系の取り
扱い、質点とは異なり大きさを持つ物体である剛体の運動、運動を記述する座
標系の変換の3テーマからなる。
教科書に上記の主要3テーマ以外の事項が含まれているので、それらの事項も
とりあげる。
◯ 教科書
力学Iと共通の教科書「理工系の基礎物理 力学」 原康夫著、学術図書出版社
を講義で使用しますので、毎回の講義に持参してください。
(力学関係授業担当教員での話合いにより、本を読んで自習することの練習
となることを期待して、教科書を指定して講義で使用することが決まりました。)
9〜15章が力学IIの範囲です。
なお、1〜8章は力学Iで学び、16章は(この教科書を使ってではないと思いますが)
専門科目の「流体力学」等で学べます。
◯ 講義内容と教科書の対応関係
1. 角運動量 ←→ 9章
2. ケプラー運動 ←→ 10章
教科書では具体的な計算は円軌道のみに対して行なっている。これにならい、
微分方程式を解いて楕円軌道を求めることはしない。
楕円軌道を求めることは「解析力学」を学ぶころが最適な学習時期だと思う。
3. 線積分で仕事を表す ←→ 10章
線積分は並行して受講するベクトル解析で習う。
力学Iの主題は高校物理の力学を微分・積分を用いて書き直すことであるが
その仕上げにあたる項目である。
4. 質点系 ←→ 11章,
講義では、教科書にない事項を多く補足する。
教科書では、質点系一般について述べるべき事項を、質点系の特殊なもの
である剛体に限定して述べている箇所が多い。これは、工学部学生に馴
染みやすい記述を意図してのことと思うが、物理工学科の学生にとっては、
むしろ質点概念のほうが今後馴染むことになると思うので、講義では12〜14
章の内容を11章の部分でとりあげることが多い。
5. 剛体 ←→ 11,12,13,14章
教科書では、剛体の運動法則を新たに導入するという説明の仕方をとってい
るが、講義では剛体は質点系の特殊なものであるとして、質点系の性質から
剛体の性質を導く。
教科書の説明方針は、工学部での馴染みやすさを工夫しての結果と思うが、
講義の方針のほうが、力学のオーソドックスな教え方である。
6. 運動座標系 ←→ 15章
慣性力。回転座標系での遠心力とコリオリ力。
◯ 評価方法等
本講義の受け方ガイド : PDF file (22kB) をご覧下さい。
◯ 講義の予定と記録
かつては講義内容の予定と概要の記録を別ページに載せていました。[ここをクリック]
教員間で進度を連絡することが主目的のため、学生向けの記述でない部分も
あります。これを書くための負担が過度に大きかったので2005年を最後に中止しました。
中止して浮いた時間は、その後は、配布資料の作成・改訂の作業にに振り向けています。
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