板書の文字がときどき小さくなるのが見にくいという意見がありました。補足説明を書き込む際に小さくなるのだと思います。そうならないよう来期以降工夫して板書したいと思います。
内容については、分かり易いという意見と、ペースが遅いという意見の両方がありました。分かり易い理由としては、日常的な例で説明するのがよい、という意見がありました。そこで、来期以降は、試しに、分かり易いいまま、かつ、ペースを速めてみようと思います。具体策としては、数式による導出は板書での説明はせず、プリントにして配布し必ず予習してきてもらう形式に変えることで時間を浮かせようと思います。必ず予習してきてもらうため、試験の1題は法則の導出問題にすると予告します。こんなことをしてよいのかと思うようなことをしないと変える余地がありません。
さて、今年度は試験の出来が例年になく悪く、不合格者を大量に出しました。これは次のようなメカニズムが働いて起きたような気がします。不合格者が多い年の翌年は「この授業は難しい」という噂のため、学生の側では勉強量を増やし、担当教員の側では不合格者を減らすため試験問題を易しくするので、結果として、合格者が多くなり、学生も教員も幸福な結果となります。ところがその翌年は「この授業は易しい」という噂のため学生がさっぱり勉強しなくなり、逆に担当教員は、昨年良く出来たのだから、今年は基礎中の基礎の問題だけに絞るのでなく、もう少し試験問題らしい問題を出したいという欲がでて少しだけ難しい問題を一題だけ入れてみたりします。ところが1題の配点を20点として、それをさっぱり勉強しなかった大勢の学生が失ってしまうことで、その他の不可避的に起こる20点程度の失点とあわせて工学部の合格基準の60点をあっさりと割り込んでしまい、大量の不合格者が出る結果になってしまうのです。
学生の皆さんには、易しい難しいという評判にかかわらず、どの授業もちゃんと勉強をして試験に臨んで欲しいと思います。また、勉強は、まず、講義のノートを読み返すことから始めてください。試験に出そうな問題を解いてみるのは、ノートを読んだ後にしましょう。教員側から言えば、ノートの内容を理解してもらうことが真の目的であって、問題はその理解度を試すための手段に過ぎません。