γ線の高解像位置検出器の開発

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\yoshida\Documents\yoshida_work\webpage\cerenkov\cerenkov.files\image001.png
 


放射線の一つであるγ線の正体は光子であり、シンチレーション・カウンターとよばれる検出器を用いて検出することができます。シンチレーション・カウンターとは、放射線が入射すると発光するシンチレーターとばれる物質と、その光を電気信号に変換するための受光素子を組み合わせた検出器です。得られる電気信号の大きさは入射したγ線のエネルギーに比例するため、そこからそのγ線のエネルギーを測定することもできます。当研究室では、シンチレータ―を細いファイバー状に加工し、γ線のエネルギーだけでなく、γ線が飛来する位置を精度よく測定するための研究を行っています。この研究は、医療分野で用いられている陽電子放射断層撮影装置(PETやγ線による非破壊検査装置の画質向上に応用することができます。本研究では、BGO と呼ばれる無機シンチレーターに、光電子増倍管やアバランシェフォトダイオード、マルチピクセルフォトンカウンターなど様々な種類の受光素子を組み合わせて実験を行うとともに、シミュレーションによる検出器の精密な設計も行っています。

 

ペット

 

 

PET検査とは癌や腫瘍を発見するための検査で、患部から放出されるγ線を検出することで、その位置(上図の黒点)を特定します。図1が従来のPETの模式図ですが、検出器の大きさを図2のように小さくすることで、患部の位置をより正確に特定することが出来るようになると考えられます。図3は、実際のPETでも用いられているBGOシンチレーターで、断面が4mm×4mmです。図4は、本研究で用いているBGOシンチレーターで、断面は1mm×1mmです。