以下は latex source file をそのまま表示したものです。 なお、この文書の図に対応するファイルは準備しておりません。

% yitp93a.tex : 23,24,25,26/Jan/94
% for proceedigs of a conference on unstable nuclei held at Yukawa inst.
% on Dec 2, 1993.
%
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\newcommand{\vecrp}[0]{{\vec{r}\,}'}
\begin{document}
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% \pagestyle{empty}

\begin{center}
{\Large
Skyrme型有効力の対相関特性
}
\end{center}

\vspace{\baselineskip}

\begin{flushright}
東大教養・田嶋直樹、大西直毅、高原哲士
\end{flushright}

\mysection{1.はじめに}
核子間の有効相互作用の一種であるSkyrme力(以降、「スキルム力」と表記す
る)は、ゼロレンジであるために取扱いが簡単であるにも拘らず、種々の実験
事実の再現性がよいため、幅広く用いられてきた\cite{RS80}。例えば、
Hartree-Fock(HF)法やExtended-Thomas-Fermi近似法で基底状態の再現・予想
に、乱雑位相近似、生成座標法、配位混合殻模型などで励起状態の計算に、ま
た、時間依存HF法で核・核衝突に応用され、成果を収めてきた。

本報告では、この力の対相関特性について議論する。文献\cite{DFT84}には、
対相関特性の良いスキルム力(のパラメータセット)としてSkPが提唱されて
いる。我々は、このSkPをも含めた各種スキルム力の核物質中での対相関の強
さを調べ、特に、そのカットオフ依存性について議論する。

対相関は、原子核の様々な性質に寄与するが、特に(本研究会のテーマである)
中性子過剰核に関しては、中性子スキンやハローの生成を促進する可能性が注
目される。これは、中性子のフェルミ準位が0に近いため、対相関によるフェ
ルミ面のぼやけによって、大きく広がった波動関数を持つ軌道に粒子対が励起
されやすいと予想されるからである。

対相関を扱うために、最も多用されているのは、行列要素が軌道によらず一定
である相互作用(seniority forceとかmonopole pairing forceとか呼ばれる)
である。その行列要素$G$は$(N,Z)$の関数として実験値にフィットして決定さ
れるが\cite{DMS80}、不安定核への外挿の信頼性は確かでない。また、対相関
力は低密度領域で強く、表面力的な性質を持つと考えられるので、$G$は変形
やスキンによって増大するはずであり、$G$を$(N,Z)$のみの関数とするのは不
充分であるかもしれない。そこで、より本質的なアプローチとして、核種に依
存しない相互作用での取扱が望ましい。これが、我々がスキルム力の対相関特
性に注目する第一の理由である。

もう一つの理由は、不安定核におけるHartree-Fock-Bogolyubov法(HFB)の必要
性である\cite{DFT84}。中性子過剰核では、中性子のフェルミ準位が高くなり、
BCS法でフェルミ面をぼやけさせると、正エネルギーの状態が混入し、無限遠
まで広がった解が得られてしまう。これは、HF+BCS近似に固有の問題であり、
HFB法を用いれば、フェルミ準位が負のときは空間的に局在した解が得られる。
しかしHFB法を行うためにはHF場と対相関場とを同一の相互作用で記述しなけ
ればならない。

さらに、生成座標法(GCM)への応用においても、HF場と対相関場とが同一の相
互作用で記述されることが望ましい\cite{TFB92a}。 GCMでは、異なったHFB真
空間の行列要素を計算しなければならないが、ブラ状態とケット状態とで準粒
子基底が異なるために、HF場$\langle a^{\dagger} a \rangle$と対相関場
$\langle a a \rangle$との区別が曖昧になる。特に、準粒子配位の差異に起
因してブラとケットとが直交するときには、ひとつの行列要素へのHF場的寄与と対
相関場的寄与とがともに発散する。もし両場に対して同一の相互作用を用いれ
ば発散は相殺するが、スキルム力とseniority力とを両場で使い分けたりする
と、有限であるべき行列要素が発散するという困難が発生する。

\mysection{2.スキルム力による平均場}
スキルム力は、通常、以下のようにパラメトライズされる。
\begin{eqnarray}
V(\vec{r}_1,\sigma_1,q_1; \vec{r}_2,\sigma_2,q_2) & = &
  t_0 (1+x_0 {\rm P}_{\sigma}) \delta
+ t_1 (1+x_1 {\rm P}_{\sigma}) \frac{\vec{k}^2 \delta + \delta \vec{k}^2}{2}
+ t_2 (1+x_2 {\rm P}_{\sigma}) \vec{k} \cdot \delta \vec{k}
   \nonumber \\ & + &
\frac{\rho^{\alpha} t_3}{6} (1+x_3 {\rm P}_{\sigma}) \delta
+ i W (\vec{\sigma}_1+\vec{\sigma}_2) \cdot \vec{k} \times \delta \vec{k} \;\;.
\label{eq:skm}
\end{eqnarray}
ここで、
\begin{equation}
\delta \equiv \delta(\vec{r}_1 - \vec{r}_2), \;\;\;\; \vec{k} \equiv
\frac{1}{2i}
\Bigl( \frac{\partial}{\partial \vec{r}_1}
- \frac{\partial}{\partial \vec{r}_2} \Bigr) ,
\end{equation}
である。 ${\rm P}_{\sigma}$は、スピン座標($\sigma$=$\pm \frac{1}{2}$ )
の交換演算子である。アイソスピン座標($q$)の交換演算子${\rm P}_q$が
(\ref{eq:skm})式に現れないのは、ゼロレンジ性のため${\rm P}_{\sigma}$
と独立ではないからである。 $t_1$,$t_2$に比例する項は、運動量依存性によっ
て有限レンジ効果の一部を模倣すると期待される。$t_3$に比例する項は、核
が一点に潰れるのを阻止するための斥力の役割を担う。元来は3体力として導
入されたが、密度への$\alpha$乗の依存性を持つ2体力として扱われることの
方が多い。最後の項は、殻構造の再現に不可欠なスピン・軌道間の相互作用を
表す。

さて、一般化された積状態(Bogolyubov準粒子の真空)に対しては、そのエネ
ルギー期待値は、2体の密度行列および対密度行列(論文\cite{DFT84}の定義
に従う)、
\begin{eqnarray}
\rho (\vec{r},\sigma,q;\vecrp,\sigma',q') &=& \langle \Psi |
a^{\dagger}_{\vec{r}' \sigma' q'} a_{\vec{r} \sigma q} | \Psi \rangle,\\
\tilde{\rho} (\vec{r},\sigma,q;\vecrp,\sigma',q') &=&
-2 \sigma' \langle \Psi |
a_{\vec{r}' -\sigma' q'} a_{\vec{r} \sigma q} | \Psi \rangle,
\end{eqnarray}
の汎関数として表される。

スキルム力を用いる場合には、エネルギー期待値は、局所的な量であるハミル
トニアン密度${\cal H}(\vec{r})$の空間積分として表すことが出来る。
\begin{equation}
E = \int d \vec{r} \: {\cal H}(\vec{r}).
\end{equation}
この性質のおかげで、HFBの一粒子ポテンシャルは局所的になり、解が比較的
容易に求まる。また、非圧縮性などのマクロな性質の量が、エネルギー汎関数
から即座に求まるという利点も生じる。ハミルトニアン密度は、アイソスピン
対称な核物質に対しては、密度と運動エネルギー密度、
\begin{equation}
\rho(\vec{r}) = \sum_{\sigma q} \rho (\vec{r},\sigma,q;\vec{r},\sigma,q),\;\;
\tau(\vec{r}) = - \Bigl( \frac{\partial}{\partial \vec{r}} {\Bigr)}^2
\sum_{\sigma q} \rho (\vec{r},\sigma,q;\vecrp,\sigma,q)
{\vert}_{\vec{r}'=\vec{r}},
\end{equation}
対密度と運動エネルギー対密度、
\begin{equation}
\tilde{\rho}(\vec{r}) = \sum_{\sigma q} \tilde{\rho}
(\vec{r},\sigma,q;\vec{r},\sigma,q),\;\;
\tilde{\tau}(\vec{r}) = - \Bigl( \frac{\partial}{\partial \vec{r}}{\Bigr)}^2
\sum_{\sigma q} \rho (\vec{r},\sigma,q;\vec{r}',\sigma,q)
{\vert}_{\vec{r}'=\vec{r}},
\end{equation}
を用いて、
\begin{equation} \label{eq:hamden}
{\cal H} = \frac{\hbar^2}{2m} \tau + \frac{6 t_0+t_3 \rho^{\alpha}}{16} \rho^2
+\frac{3 t_1 + t_2 (5+4 x_2)}{16} \rho \tau
+\frac{6 t_0 (1-x_0) + t_3 (1-x_3) \rho^{\alpha}}{48} \tilde{\rho}^2
+\frac{t_1 (1-x_1)}{8} \tilde{\rho} \tilde{\tau},
\end{equation}
と表される。

次節では、$S=0$、$T=1$対凝縮を表すBCSの変分試行関数、
\begin{equation} \label{eq:bcswf}
| \Psi \rangle = \prod_{q={\rm p}}^{\rm n} \prod_{\vec{k}}
\{ u(k) + v(k)
a^{\dagger}_{ \vec{k} \uparrow   q} a^{\dagger}_{-\vec{k} \downarrow q} \}
|0 \rangle,
\end{equation}
を用いて、ハミルトニアン密度(\ref{eq:hamden})を最小にする状態を密度
$\rho$の関数として求める。 (\ref{eq:bcswf})式で、$\vec{k}$は波数ベクト
ル、$k$=$|\vec{k}|$である。密度等の表式は、
\begin{eqnarray}
\rho & = \frac{2}{\pi^2} \int_{k_1}^{k_2} k^2 v^2(k) d k + \frac{2}{3 \pi^2} k_1^2, \;\;
\tilde{\rho} & = -\frac{2}{\pi^2} \int_{k_1}^{k_2} k^2 u(k) v(k) d k,
\label{eq:rho} \\
\tau & = \frac{2}{\pi^2} \int_{k_1}^{k_2} k^4 v^2(k) d k + \frac{2}{5 \pi^2} k_1^5, \;\;
\tilde{\tau} & = -\frac{2}{\pi^2} \int_{k_1}^{k_2} k^4 u(k) v(k) d k ,
\label{eq:tau}
\end{eqnarray}
で与えられる。
上式では、対相関の可能な一粒子状態を、$0 \leq k_1 < k < k_2$に制限した。
後出のカットオフエネルギー$E_{\rm c}$は、$k_1$、$k_2$を次のように定め
るものとする。
\begin{equation}
\frac{\hbar^2}{2 m^{\ast}(\rho)}
    \left\{   \begin{array}{l}
                   k_2^2 \\
                   k_1^2
    \end{array} \right\}
+ V(\rho)
= \lambda_{\rm HF}
    \left\{   \begin{array}{l}
                   + \\
                   -
    \end{array} \right\}
E_{\rm c}.
\end{equation}
ここで、$m^{\ast}(\rho)$は核子の有効質量、$V(\rho)$はHFポテンシャルエ
ネルギー、 $\lambda_{\rm HF}$は正常状態でのフェルミ準位である。ただし、
$k_1$に関しては、実根のないときは、$k_1$=0とする。

\mysection{3.カットオフは必要か}
前節では、積分にカットオフをつけたが、それは必要なのであろうか。図1に
スキルム力SIII\cite{BFG75}と、有限レンジ力のGogny D1力\cite{DG80} の対
散乱行列要素、
\begin{equation}
v_{\rm pp}(q) \equiv \langle \vec{k},-\vec{k},S=0,T=1 | V | \vec{k}',-\vec{k}',
S=0,T=1 \rangle, \;\; q \equiv | \vec{k}-\vec{k}'|,
\end{equation}
を図示した。 Gogny力は小さい$q$での引力と大きい$q$での弱い斥力からなっ
ていて、 $q \rightarrow \infty$で$v_{\rm pp}$はゼロになる。一方、スキ
ルム力に関しては、
\begin{equation}
v_{\rm pp} = t_0 (1-x_0) + \frac{t_3 (1-x_3)}{6} {\rho}^{\alpha}
+ \frac{t_1(1-x_1)}{2} q^2 + \mbox{(角度平均するとゼロになる項)},
\end{equation}
である。スキルム力SIIIは、$q<2$fm$^{-1}$ではGogny力に類似の挙動を示す
が、それ以上の$q$では、斥力的な符号で非常に強くなる(図中、斜線を施した
部分)。

Gogny力の様な有限レンジ力では、カットオフがなくてもBCS解は収束す
る\cite{KRS89}。一方、$\delta$関数で表される相互作用の場合、
$v_{\rm pp}(q)=G$(定数)となるが、$G<0$のときは、(3次元では)
カットオフが必要で、$G>0$の場合は、空間の広さによらず正常解が得られる。
(但し、後者のケースは、「HF解が基底状態である」というよりは、「BCSの
変分空間には基底状態が含まれていない」と見るべきである。)さて、スキル
ム力に関しては、 $v_{\rm pp}$は$q \rightarrow \infty$で無限に大きくな
るが、その符号は正であるから、$\delta$力の$G>0$の場合に類似しているよ
うに思われる。そうならば、BCSの変分空間だけを考えるときは発散は起きな
いように思われる。以下ではこの予想の当否を調べる。

拘束条件$\rho=\rho_0$を満たすためは、次のようなRouthian、
\begin{equation}
{\cal H} = {\cal H} - \lambda \rho + \frac{1}{2}c(\rho-\rho_0)^2,
\end{equation}
を${\cal H}$のかわりに最小化すればよい。
$u(k)=\cos \theta(k)$, $v(k)=\sin \theta(k)$とおくと、$\theta(k)$の変
分に対する停留条件より、次の関係式を得る。
\begin{equation}
\tan 2 \theta(k) = - \frac{
\frac{\partial {\cal H}}{\partial\tilde{\rho}}
+
\frac{\partial {\cal H}}{\partial\tilde{\tau}} k^2
}{
\frac{\partial {\cal H}}{\partial \rho}
+
\frac{\partial {\cal H}}{\partial \tau} k^2
-\lambda + c ( \rho - \rho_0 )
} \;\;\;. \label{eq:theta}
\end{equation}
方程式(\ref{eq:rho})、(\ref{eq:tau})、(\ref{eq:theta})は逐次代入法で解
くことができる。但し、特にギャップの小さいときには反復毎の$\theta(k)$
の変化が大きく、減衰因子の導入や係数の符号の固定をするなどの配慮が必要
である。得られた解がRouthianの極小を与えることは、実際に$\theta(k)$に
微小な変分を与えた場合のRouthianの値を計算することで確認した。

このようにして得られた解の挙動を、カットオフが大きい場合に付いて、図2
に模式的に示した。この解の特徴は、ある値より大きい$k$を持つ状態に関し
ては、 $\theta$が負の値をとることである。 (\ref{eq:rho})式と
(\ref{eq:tau})式とを比較すると、 $\tilde{\rho}$より$\tilde{\tau}$のほ
うが大きい$k$からの寄与が効くことがわかる。したがって、
$u(k)v(k) \propto \sin 2 \theta$
の符号が反転する位置を適切に選べば、 $\tilde{\rho}$の符号はそのままで、
$\tilde{\tau}$の符号を反転させることが出来る。この機構によって、斥力的
働きを期待されて導入された $\tilde{\rho} \tilde{\tau}$項が引力に転化し、
カットオフ運動量$k_2$の増加にともなって、対相関ギャップも$\infty$へと
増加し続けることができるのである。

ただし、$\theta$の符号の反転の起こるような$k_2$の値は、次節で見るよう
に、核子の斥力芯によるブリュックナー型の短距離相関に相当するような高移
行運動量の領域に属していて、そのような短距離相関を繰り込んだ空間に適し
た有効力であるスキルム力で扱うべき運動量ではない。従って、
$\theta(k)<0$の解が生じるような大きなカットオフを用いることは物理的に
正しくない。

\mysection{4.各種スキルム力の対相関特性}
図3は、$E_{\rm c}$=10MeVの場合に、対相関エネルギーギャップ$\Delta$を
フェルミ運動量$k_{\rm F}$の関数として描いたものである。この$E_{\rm c}$
の値は、よく使われる$2 \hbar \omega$の配位空間に相当するように設定した。
計算は、既存のスキルム力パラメータセットのなかから、SIII\cite{BFG75}、 
SGII\cite{GS81}、SkM$^{\ast}$\cite{BQB82}、SkP\cite{DFT84}、
SkSC4\cite{APD92} について行った。$t_3$に比例する項は密度依存力として
扱った。 SIIIではこの項を3体力として扱うこともできるが、そうすると対
相関は極めて弱くなる。また、有限レンジ力で、原子核の対相関特性を良く再
現することのできるGognyらの D1力\cite{DG80}の結果を、比較のため文献
\cite{KRS89}から写した。対相関ギャップは、
\begin{eqnarray}
\Delta(k) & = & - \sum_{\vec{k}'} v_{\rm pp} (\vec{k}-\vec{k}') u(k') v(k') \\
          & = & - \Bigl\{ \frac{t_0 ( 1 - x_0)}{4} + \frac{t_3 (1-x_3)}{24}
\rho^{\alpha} + \frac{t_1(1-x_1)}{8} k^2 \Bigr\} \tilde{\rho}
-\frac{t_1 (1-x_1)}{8} \tilde{\tau},
\end{eqnarray}
で与えられ、$k$に依存する。図では、
$u(k)=v(k)=1/\sqrt{2}$である軌道の値を表示した。

図から言えることは、
(1) $k_{\rm F}$=0.8fm$^{-1}$(平衡密度の約$\frac{1}{5}$)付近で、ギャッ
プが最大となる、
(2) $k_{\rm F}\sim 1.33$fm$^{-1}$の平衡密度では、 Gogny力は0.5MeV程度
のギャップを維持しているが、スキルム力は5種全て正常状態解を生じる、な
どである。

図4は、$k_{\rm F}$=0.8fm$^{-1}$での$\Delta$の値を$E_{\rm c}$の関数と
してプロットしたものである。図3で用いた$E_{\rm c}$=10MeV 付近では、カッ
トオフ依存性が大きいことが分かる。一方、より高いエネルギーの領域には、
プラトーが見える(SGIIでは50〜100MeV付近に、SkM$^{\ast}$では 30〜90MeV 
付近に、SkPでは130〜260MeV付近に、SIIIでは20〜70MeV付近にある)。この
プラトーは、図1で、対散乱行列要素$v_{\rm pp}(q)$をゼロにする$q$の値に
関係すると思われる。プラトーの後、ギャップは再び上昇に転ずるが、これは、
前述のように、$\tilde{\rho} \tilde{\tau} <0$とすることでエネルギーを稼
ぐためであり、物理的には無意味である。

まとめると、我々の計算によって、スキルム力で対相関を記述するにはカット
オフが必要であることが、より詳細に再認識された。また、カットオフ依存性
の小さい領域(プラトー)の存在が発見された。カットオフの位置は、このプ
ラトーの付近が好ましいと思われる\cite{TOT94}。

\begin{thebibliography}{99}
{\small
\baselineskip=0.5cm
\bibitem{RS80}
         P. Ring and P. Schuck, The nuclear many-body problem
         (Springer, New York, 1980)
\bibitem{DFT84} % HFB description of neutron drip line, SkP force
         J.~Dobaczewski, H.~Flocard, and J.~Treiner,
         Nucl.Phys. {\bf A422} (1984) 103.
\bibitem{DMS80} % pairing force fitting
         J.~Dudek, A.~Majhofer, and J.~Skalski,
         J.~Phys. {\bf G6} (1980) 447.
\bibitem{TFB92a}  % GCM kernels between 0-qp and 2-qp BCS states
         N. Tajima, H. Flocard, P. Bonche, J. Dobaczewski, and P.-H.~Heenen,
         Nucl.Phys. {\bf A542} (1992) 355.
\bibitem{BFG75} % SIII force parameterization
         M. Beiner, H. Flocard, Nguyen van Giai, and P. Quentin,
         Nucl.Phys. {\bf A238} (1975) 29.
\bibitem{DG80} % Gogny D1 force
         J.~Decharg\'{e} and D.~Gogny,
         Phys. Rev. {\bf C21} (1980) 1568.
\bibitem{KRS89} % BCS solution of nuclear matter with Gogny force
         H.~Kucharek, P.~Ring, P.~Schuck, R.~Bengtsson, and M.~Girod,
         Phys. Lett. {\bf B216} 249.
\bibitem{GS81} % SGI,SGII force parameterization
         Nguyen van Giai and
         H. Sagawa, Phys.Lett {\bf B106} (1981) 379.
\bibitem{BQB82} % SkM* force parameterization
         J. Bartel, P. Quentin, M. Brack, C. Guet, and H.-B. Hakansson,
         Nucl.Phys. {\bf A386} (1982) 79.
\bibitem{APD92} % SkSC4
         Y.~Aboussir, J.M.~Pearson, A.K.~Dutta, and F.~Tondeur,
         Nucl. Phys. {\bf A549} (1992) 155.
\bibitem{TOT94} % nmbcs
         S.~Takahara, N.~Onishi, and N.~Tajima,
         in preparation.
}
\end{thebibliography}


\end{document}

==============================================================================

\bibitem{JK88} % Thermodynamic properties of nuclear matter with Skyrme forces
         M.F.~Jiang and T.T.S.~Kuo,
         Nucl. Phys. {\bf A481} (1988) 294.

==============================================================================

% nmbcsca.tex : figure caption and lettering for nmbcs.tex : 25/Jan/94
% for proceedigs of a conference on unstable nuclei held at Yukawa inst.
% on Dec 2, 1993.
%
\documentstyle[12pt]{article}
\topmargin=-1.2cm
\oddsidemargin=0cm   % side margin for odd-page-number page
\evensidemargin=0cm  %                 even
\textheight=23.5cm % for Camera-ready manuscript for Soryuushiron-Kenkyu
\textwidth=16.0cm  %
\newcommand{\mysection}[1]{\vspace{\baselineskip} \noindent #1 \\}

\begin{document}
\baselineskip=1.0cm
% \pagestyle{empty}

図1  図2  SIII  Gogny D1  $\delta$ force 

図3 SIII SGII SkM$^{\ast}$ SkP SkSC4 D1 $\Delta$ [MeV] k$_{\rm F}$ [fm$^{-1}$] E$_{\rm c}$=10MeV

図4 SIII SGII SkM$^{\ast}$ SkP $\Delta$ [MeV] k$_{\rm F}$=0.8fm$^{-1}$ E$_{\rm c}$ [MeV]

\end{document}