第一回アンケート回答で5名、第二回で2名から寄せられた自由記述で最多の指摘です。狭いと「後ろの席では(人の頭に隠れて?)黒板が見えない」し、「黒板の見やすい前の席には、なかなか座れない」と書かれていました。しかし、金曜2限は全ての大教室が何か他の講義で使用されているので、講義室の変更は諦めていただくしかありません。
残念ながらその要望に沿う積もりはありません。本科目で最も重要な学習項目は、中間試験後の授業で取り扱う項目です。しかし、中間試験で高得点を挙げたあと、この科目の勉強を全くやめてしまう学生が増えてきたため、中間試験の配点(成績を100点満点で表すとした場合の配点)を40点から20点に下げることを考えました。ところが、配点20点のために1回分の授業時間を費やすのはもったいないので、試験をレポートに変更したのです。
なお、今学期のレポート課題は定期試験の予告問題でもありましたので、試験の役割をも果たしていると思います。
また、「同一の試験日に複数の試験科目があると十分に試験準備ができない(私が解釈するに、試験前夜しか勉強しないということではなく、前夜の追い込みが試験合格には不可欠ということなのでしょう)」と言う人がよくいますが、そういう人のために今学期は追試験も実施しました。
私もそれが必要だと思うようになりました。成績の低下が長期にわたって続いているのに対応するため、来年度以降に、「例題をやさしくし、例題に必ず類題を添え、類題を宿題として課す」という授業内容の改革を計画しています。
代わりにWEB公開している解答をご覧下さい。それを読んでもわからない点は、オフィスアワーに私の居室へ来るか、数学支援室に質問に行って下さい。
学習事項の簡潔なまとめを「配布資料」1番~10番に、例題とその解答を「配布資料」11番~19番に配したのですが、来年度は、これらを「まとめ」1番~10番、「問題」1番~9番と命名しなおしましょう。
1名だけですが、第2回アンケートの回答に上記のような意見がありました。これとは逆の肯定的な「板書が見やすい」「図が見やすい」「図があるのでよくわかる」という自由記述の方が数倍多かったのですが、全員が良く分かるわけではないのですね。私が推測するに、図に関しては、「曲面のパラメータ表示」・「一般の立体のパラメータ表示」の図解が分かりにくいのだろうと思います。特に、板書を後追いで写す状態になってしまい、口頭説明と組み合わせて理解することができなかったのだろうと思います。そこで、来年度は、まずは説明の速度を遅くすることを試みてみましょう。ただし、余分にかかる時間を捻出するために、何か他の内容を削らねばなりません。
これは試験前に質問に来た学生から口頭で伝えられたことです。それで考えついたのですが、来年度は、体積積分の特殊なケースとして、線積分と面積分を導入することを試してみましょう。ただし、接線線積分・法線面積分については、体積積分としてではなく、本質的に線積分・面積分として理解してもらうしかないと思います。