以下は講演概要の latex source file です。
% jpsm12sp.tex 物理学会2012春 講演(2012/3/27)概要集原稿
%
% 講演番号:27aXB-12
%
% 2012/1/19 created by N. Tajima from scratch
%
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\begin{document}
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\pagestyle{empty}
\newcommand{\refer}{\ref}
\noindent
{\Large 27aXB-12}
\hspace*{30mm}
{\LARGE Skyrme力型の対相関力}
\vspace{2mm}
\noindent
\hspace*{16mm}
{\Large
福井大工
\hfill
田嶋直樹
}
\noindent
\hspace*{1mm}
{\large
Skyrme-force-type pairing interaction
}
\noindent
\hspace*{16mm}
{\large
University of Fukui
\hfill
N.\ Tajima
}
\vspace{\baselineskip}
{\Large
% \baselineskip=\baselineskipTaj
\baselineskip=0.730cm
核子間の対相関を平均場近似の枠組みで再現するために相互
作用の対相関チャンネルで使われる現象論的相互作用が対相関力である。
対相関力として現在最もよく用いられているものは、
相互作用する2核子の相対位置座標の
デルタ関数に局所密度の関数である相互作用強度を乗じたもの(密度依存デルタ関数力)であるが、
これには下記のような短所がある。
\begin{enumerate}
\item カット オフが必要であり、結果がそれに強く影響される。
\item 平均場解を求める手法に依存してカットオフの導入方法を変えざるを得ないことがあるので、
相互作用パラメータは特定の解法との組み合わせでしか正確な意味を持たない。
\item 相互作用の有限レンジの効果を、取り入れなくてよいという保証はない。
\end{enumerate}
デルタ関数相互作用に、有限レンジの効果を取り入れることは、
Skyrme力の相対運動量依存項
により実現することができる。
Skyrme相互作用の係数が$t_1$である項は相対s波散乱の有限レンジの効果を
取り入れている。
また係数が$t_2$である項は、有限レンジでなければ起こらない相対p波散乱を可能に
している。
$t_1$項の有限レンジ効果により、カットオフ依存性が小さくなる領域(プラトー)が出現する。
このプラトーの中心にカットオフを設定することで、非常に自然なカットオフが実現できる。
Skyrme力型対相関力に関して、本講演では下記の3点を論じる。
\begin{itemize}
\item 一様核物質中の既存の各種Skyrme力による対相関ギャップを、中性子および陽子のフェ
ルミ波数という2変数の関数として計算し、その特徴を論じる。
\item 計算方法である拘束条件付きgradient法の計算効率を大きく高める
新手法を2種類説明する。
\item 物理的に尤もな相対運動量依存項(即ち尤もなレンジ)と自然なカットオフで適切な大き
さのギャップが得られるように強度を決定した対相関専用のSkyrme力を提示す
る。
\end{itemize}
} % large
\end{document}