以下は講演概要の latex source file です。
% jpsm06sp.tex 物理学会2006春 講演予稿 : 2006/1/19
%
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\begin{document}
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\baselineskip=\baselineskipTaj
\pagestyle{empty}
\newcommand{\refer}{\ref}
\noindent
{\Large 30pWG-1}
\hfill
{\LARGE 正準基底HFB法で見る中性子ドリップ線とその向こう}
\vspace{2mm}
\noindent
\hspace*{16mm}
{\Large
福井大学工学部物理工学科\hfill
田嶋直樹
}
\noindent
\hspace*{16mm}
{\large
The neutron drip line and beyond in terms of the canonical-basis HFB method
}
\noindent
\hspace*{16mm}
{\normalsize
Department of Applied Physics, Fukui University
\hfill
Naoki Tajima
}
\vspace{\baselineskip}
{\Large
\baselineskip=\baselineskipTaj
Hartree-Fock-Bogoliubov(HFB)解を、その正準基底表現で直接求めるのが、正
準基底HFB法[1]である。この解法は、一体の連続状態が対相関を介して多体の
基底状態に混入する状況をきわめて効率よく記述することができる。本講演で
は、3次元正方メッシュ表現の正準基底HFB法の計算コードを陽子数と中性子
数の異なる場合も扱えるように拡張しての計算結果を発表する。まず、このコー
ドを用いて中性子ドリップ線までのHFB解が正しく効率的に求まることを示
す。さらに、ドリップ線を少し超える核の局在解が、在来の解法である準粒子
法では求まらないが、正準基底法でなら, 対相関がある程度強い場合は求まる
ことの実現機構と物理的意義を論じる。
図1 は,中性子の平均二乗半径(fm) を中性子数の期待値に対してプロットした
ものである。Z=14 同位体のHFB基底状態をSkyrme SIII 力の平均場相互作用お
よび密度・相対運動量依存δ力の対相関相互作用を用いて正準基底法で計算し
た結果である.ただし,スピン軌道力およびクーロン力はないものとした. vp
は対相関力の強度である。中性子ドリップ線の位置は総エネルギーから求めた
ものであり,vpにはほとんど依存しない.しかし, vp がある程度強ければ総エ
ネルギーが増加に転じてもしばらくは密度の局在が保たれることがわかる.
図2 はドリップ線を越えたHFB解を模式的に表した図である.
\vspace*{5mm}
\noindent
\begin{minipage}[t]{90mm}
\vspace*{-2mm}
\includegraphics[height=90mm,angle=-90]{vpdep.ps}
\vspace*{2mm}
図1.
中性子の平均二乗半径(fm).
\end{minipage}
%
\hspace*{5mm}
%
\begin{minipage}[t]{65mm}
\vspace*{-2mm}
\includegraphics[width=65mm,angle=0]{HFB_beyond_drip_line_small.eps}
\vspace*{4mm}
図2. ドリップ線の向こうの解.
\end{minipage}
\vspace*{5mm}
\noindent
[1] N.~Tajima, Phys.\ Rev.\ C \textbf{69}, 034305 (2004), and
references therein.
} % large
\end{document}