以下は講演概要の latex source file です。
% jpsm06fl2.tex 物理学会2006秋 講演予稿 : 2006/7/11
%
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\begin{document}
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\pagestyle{empty}
\newcommand{\refer}{\ref}

\noindent
{\Large 23pSC-5}

\vspace{2mm}

\begin{center}
{\LARGE 
核変形におけるprolate優勢の起源\\
--Woods-Saxonポテンシャルでの解析II--
}

\vspace{2mm}

\noindent
{\Large
杏林大医,福井大工$^{\rm A}$,九大理$^{\rm B}$
\\
高原哲士,田嶋直樹$^{\rm ^A}$,清水良文$^{\rm B}$
}

\vspace{\baselineskip}

\noindent
{\Large
\baselineskip=5mm
Origin of prolate dominance of nuclear deformation \\
-- an analysis with Woods-Saxon potential  II --\\
Kyorin Univ., Fukui Univ., Kyushu Univ. \\
Satoshi Takahara, Naoki Tajima, Yoshifumi R. Shimizu
}

\end{center}

\vspace{\baselineskip}

{\Large

\baselineskip=\baselineskipTaj

核図表の上では閉殻近傍を除くと大半は変形核であるが、oblate変形よりも
prolate変形しやすい傾向がある。
著者たちは以前から
Nilssonポテンシャルを用いてprolate-oblate非対称性について解析してきた
[1][2]。

春の講演では現実的なWoods-Saxonポテンシャルを用いて、スピン軌道力および
対相関の強度の効果について報告したが、今回はsurface diffuseness(表面の
厚さ)の効果について報告する。
Nilssonでは$\ell^2$項によってdiffusenessの効果を模倣しているのに対し
て、Woods-Saxonではdiffusenessそのものを扱うことができる。
次の3点について理論の枠組みを拡張した。

(1)不用意にポテンシャルのパラメータを変更すると、ドリップ線がβ安定線に非
常に接近してくるため、核図表上で大域的・系統的計算ができなくなる。
このためdiffusenessの変更に伴ってポテンシャルの深さをThomas-Fermi近似を
用いて決定する方法を開発した。

(2)また、Woods-Saxon potential では連続状態の正しい扱いに配慮する必要があ
る。そのためにKruppaの方法[3]を導入し、中性子過剰核でも正しく適用できる
ように拡張した。この方法では準位密度として一粒子スペクトルから非物理的
な自由粒子の寄与を差し引いたものを用いる。
通常のStrutinsky法では基底の数を増やすと不安定であるが、この方法では基
底の数の増加に対して収束する。

(3)さらに、その方法を対相関(BCS)の部分にも拡張して取り入れた。
\vspace{\baselineskip}

\noindent
[1] Naoki Tajima and Norifumi Suzuki,
Phys. Rev. C {\bf 64}, 037301 (2001).

\noindent
[2] N.~Tajima, Y.R.~Shimizu, and N.~Suzuki,
Progr. Theor. Phys. suppl. {\bf 146}, 628. (2002).

\noindent
[3]T. Vertse, A.T.Kruppa, and W.Nazarewicz,
Phys. Rev. C{\bf 57}, 3089 (1998).
} % large
\end{document}