微分積分演習 講義の目的 |
1.日頃からこまめに勉強して下さい!
中間試験や期末試験などの大きな試験の前に集中的に勉強するだけでなく、 日頃からこまめに勉強してもらうことが、この演習の大目的です。 そこで、そのような大きな試験は講義科目である「微分積分I」にまかせることにし、 この演習では日常の小テストと レポートの提出だけで成績をつけます。
小テストは、原則として予告なしに実施しますので、毎週ちゃんと復習を することが必要です。レポートは授業の最後に1回、単なる計算練習でない 課題を与えますので、しっかりと考え抜くことが必要です。
2.講義よりこころもちやさしいレベルを意図しています.
演習授業をどう意義づけるかは,担当者によって様々です. 講義と演習を同じ教員が担当する場合は,講義と演習の区別は便宜的なものであり 両者は本質的に一体ですから,何も悩むことはありません. しかし,物理工学科では,大多数の演習は,対応する講義と担当者が違えて あります※1. そして講義担当教員が演習の内容に細かい注文をつける というようなことはたぶんおこなわれていないようです. そこで,演習担当者は,自分の授業の位置付けを自分でいろいろに考える ことになります.
例えば,「演習は講義で学んだ事項を発展させる場である」と考え,講義では カバーできないような難しい問題を主として出題するという方針が考えられま す.その逆に,「演習は講義の基礎的な部分を補強することが目的だ」と考え, 基礎的な問題を出題するという方針もありえます.
この演習では,後者の方針をとり,講義内容のうちの基礎的な部分を、 より多くの学生に、よりしっかりと理解してもらうことを 第一の目標にしようと思っています. その理由は,微分積分が,ほとんどの講義の基礎であるため,この科目が 理解できないと,他の講義を理解しようとする際に支障が生じ易いからです.
ただし、この方針では優秀な学生はちょっと退屈するかもしれません.そこで, よくできる学生のために、課題の中にオプションとしてより難しい問題も加える よう心がけます。
3.詳細な成績評価表の例
ある年,レポートをまったく提出しなかったので成績を不可とした学生に, レポート不提出の理由を聞いたところ,「どの講義にもあてはまることだが, レポートというのは,集めたあとは放置されるだけで,成績には全く関係のな いものなんだよ」と先輩だか友人だかから聞いたので出さなかったのだと答え ました.これには驚きました.なるほど,そういうことをする授業もあるかも しれない.(実は昔々そういう話をある教員の方から聞いたことがありました.) しかし,この演習ではそういうことはありません. 信じて貰うため成績評価の表の例を公開します。
4.まだまだ追記していく予定です.
※1 講義と演習とで担当教員を違える理由
それなりの教育効果があるからこそ分業しているという側面もないではない。
しかし、もっと明確な理由がある。それは、物理工学科の教員は他学科での
講義のほうが多いため,教員数に較べて少ない自学科の授業を分け合っている
からという理由である.自学科の講義をもたないと,卒業研究生の配属で不
利になると考えられている.